事務職の平均年収はいくら?年齢別の年収相場・年収が高い職種を紹介
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比較的残業が少なく、ワークライフバランスを保ちながら働きやすい事務職は、転職市場で人気がありますが、年収が低いのではないかと気になる方も多くいらっしゃるでしょう。働く人の年齢や性別のほか、事務職の種類によって年収に差があるので、安定した生活を送りたい人は、職種選びが重要です。
そこでこの記事では、年齢・職種別での事務職の平均年収と、年収が高めな事務職の種類、年収をアップさせる方法などについて解説します。ぜひ、転職で迷っている方は、参考にしてください。
<目次>
・1. 事務職の平均年収は約433万円!
・2.男性と女性で事務職の年収に違いがある?
・3. 何歳で平均年収を上回る?年齢別に見る事務職の年収相場
3-1. 20代
3-2. 30代
3-3. 40代
3-4. 50代
・4. どんな事務職の年収が高い?年収が高い傾向にある職種
4-1. 企画事務
4-2. 秘書
4-3. 総務事務
4-4. 営業事務
4-5. 会計事務
・5. 事務職は年収が低い?年収を上げるための方法
5-1. 都市部で働く
5-2. 資格取得やスキルを身につける
5-3. 大手企業や上場企業で働く
5-4. 残業代で稼ぐ
5-5. 事務職以外のデスクワークに挑戦する
・6. 年収や仕事内容を比較して自分にピッタリの会社で働こう
1. 事務職の平均年収は約433万円!
e-Statに掲載されている「令和3年賃金構造基本統計調査」のデータから、事務職の平均年収を計算します。平均年収の計算方法は、(きまって支給される現金給与額×12)+(年間賞与などの特別給与額)です。統計結果によると、令和3年度の総合事務員として働く役職者以外の平均年収は、433.36万円でした。
また、国税庁の国内の給与所得者の実態を調査した「令和3年分民間給与実態統計調査調査結果報告」によると、同じ企業で1年間勤務した給与所得者の平均年収は、443万円でした。
国内の給与所得者全体の平均年収と比較すると、一般的な事務職の平均年収は、わずかに低くなっています。しかし、事務職の職種による差もあるので、勤続状況や仕事の選び方によっては、平均よりも高い年収になるケースもあります。
2. 男性と女性で事務職の年収に違いがある?
事務職の年収は、男性・女性による違いがあります。「令和3年賃金構造基本統計調査」のデータによると、男性の事務職の平均年収は、531.79万円で、女性の事務職の平均年収は、377.95万円です。男性の方が約150万円高くなっています。
年収に違いがあるのは事務職だけとは限りません。女性のライフスタイルは、男性よりも変化しやすいため、平均年収に差がでる傾向にあります。
また、「令和3年分民間給与実態統計調査 調査結果報告」の給与所得者全体のデータをみても、男性の平均年収が545万円なのに対し、女性の平均年収は302万円となっています。
3. 何歳で平均年収を上回る?年齢別に見る事務職の年収相場
事務職は、年齢による経験の差も平均年収に影響しています。特に、経験の多いベテランになるにつれて、平均年収は高くなる傾向にあります。
ここからは、「令和3年賃金構造基本統計調査」を基に、年齢別で全国の事務職の年収がどのように推移するかについて解説します。
3-1. 20代
全体的にみて、社会人経験が浅い20代は、事務職で働く人のなかでも、年収は少ない傾向にあります。事務職で働く20代前半と20代後半の平均年収は以下の通りです。
・20〜24歳:年収314.76万円
・25〜29歳:年収403.97万円
20代のなかでも、25歳以降になると年収が大きく増えるのには、大卒と高卒で初任給に違いがあるケースが多いためです。事務職は、大卒の方が初任給は高い傾向にあります。
3-2. 30代
年齢別の平均年収を見ると、事務職全体の平均年収433.36万円を上回る目安は、30代以降なのがわかります。30代の平均年収の目安は、以下の通りです。
・30〜34歳:年収470.89万円
・35〜39歳:年収521.6万円
20代の平均年収に比べると、前半で約155万円、後半で約120万円上がる傾向があります。新卒から働きだした場合、ほとんどが10年以内に昇給する可能性があります。もし、20代のころから年収があまり変わらない場合は、後述する年収アップの方法を試してみるといいでしょう。
3-3. 40代
事務職で働く40代の平均年収は、以下の通りです。
・40〜44歳:年収531.18万円
・45〜49歳:年収533.92万円
事務職で働く40代の平均年収は、500万円台で推移しています。20代から30代の平均年収の差と比べると、30代と40代はそこまで差が大きくありません。事務職では、30〜40代で事務職全体の平均を上回った年収で安定しやすいようです。
また、国内の給与所得者全体の平均年収は40〜44歳で480万円、45〜49歳で504万円となっています。事務職全体の平均年収は、国内の給与所得者全体の平均年収を若干下回っていましたが、40代まで続ければ上回るケースもあるようです。
3-4. 50代
事務職で働く50代の平均年収は、以下の通りです。
・50〜54歳:年収575.67万円
・55〜59歳:年収588.71万円
一般的に定年となる年齢に近い50代は、500万円代後半が平均値でした。事務職全体の平均は433.36万円なので、事務職で600万円近い年収があれば、高収入の内に入るでしょう。
4. どんな事務職の年収が高い?年収が高い傾向にある職種
事務職には、様々な職種があります。そのなかでも比較的年収が高い傾向にあるのは、以下の5つが挙げられます。
・企画事務
・秘書
・総務事務
・営業事務
・会計事務
ここからは、比較的年収が高くなりやすい5つの事務職について、それぞれ解説します。
4-1. 企画事務
企画事務は、事務職の中で最も平均年収が高い傾向があり、330万〜495万円が目安です。仕事内容は、サポート役になりがちな一般的な事務職とは異なり、消費者の情報収集やデータ解析、プロモーションやイベントの企画・運営など、プロジェクトの一員として直接成果につながる仕事が多いのが特徴です。
平均年収が高いだけでなく、自分の貢献度や成果が目に見える仕事でもあるため、やりがいを感じながら高収入を目指したい人におすすめの職種です。
企画事務になるためには、一般的な事務職で必要とされるパソコンスキルだけでなく、提案力やデータ分析能力、発想力などが必要とされます。
4-2. 秘書
経営者や上司のサポート役として働く秘書は、平均年収は約290万〜490万円が目安です。具体的には、経営者や上司のスケジュール管理や来客対応、電話・メールへの対応、業務連絡書・お礼状・会議資料などの作成、お中元・お歳暮・年賀状などの手配、重要文書の管理などを臨機応変に行います。
秘書になるには、基本的なパソコンスキルをはじめ、スケジュールや情報の管理能力やコミュニケーション能力が必要です。海外からの来客対応などがある企業であれば、英語力も求められます。
秘書の仕事は、経営者層や管理者層との交流が多いため、人脈や知見が広まります。また、経営者や上司から感謝されやすい仕事なため、やりがいも感じられるでしょう。
4-3. 総務事務
総務事務は、会社を支えるために幅広い業務をこなす仕事で、平均年収は約330万〜433万円が目安です。
具体的な仕事内容は、備品の管理・発注、オフィスの管理、社内規定の作成・周知、株主総会の運営、社内イベントの企画・運営などがあります。快適な職場環境づくりのためのサポート業務が中心です。地味な仕事も多くありますが、幅広い業務を一手に引き受けるため、会社を支える喜びややりがいを感じられます。
総務事務になるためには、基本的なパソコンスキルやビジネスマナーに加え、些細な変化にも気付ける敏感さや、さまざまな人と円滑に交流できるコミュニケーション能力が必要です。業務の幅が広いため、マルチタスクが得意で臨機応変に対応できる人などが向いています。
4-4. 営業事務
営業職のサポート役である営業事務の平均年収は、約330万〜472万円が目安です。主に、電話応対や来客応対、営業職が客先で使用する見積書や契約書、請求書などの書類作成、顧客情報の管理、商品在庫の管理、受注・出荷管理などを行い、営業職の業務をサポートします。
事務職の仕事は個別の作業が多いなか、営業事務は営業職と連携しながら仕事をするため、営業部門の一員として会社に貢献している実感が湧きやすいのが特徴です。また、受注数によって成果が見えやすく、部門内で喜びを分かち合える点は、他の事務職との違いであり、大きな魅力の1つです。
営業事務は、社内だけでなく社外の取引先やお客様と接する機会も多くあるため、一般的な事務職に必要とされるスキルに加え、コミュニケーションスキルも必要です。
4-5. 会計事務
会社の経理に関わる会計事務の平均年収は、約250万〜445万円が目安です。主に、帳簿への記帳や決算書の作成、収支明細や財産の管理など、企業の財務状況を把握するために必要な業務を行います。
会社の経理として重要な業務を任される場合が多い会計事務は、経営層からも重宝されます。財務管理に関するアドバイスを求められたり、経営に関わっていると実感できたりするため、やりがいを感じられるでしょう。
会計事務は、経理に関する知識が必要とされます。簿記やFASS検定などの資格を持っていた方が有利になります。
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5. 事務職は年収が低い?年収を上げるための方法
一般的な事務職の平均年収は、給与所得者全体の平均年収よりも若干低い傾向にあり、事務職を目指すときのネックになる場合も多いでしょう。事務職でも平均以上の高い年収を目指したいなら、働き方に工夫が必要です。
ここからは、年収を上げるための5つの方法について解説します。
5-1. 都市部で働く
地方よりも都市部の企業の方が、給与水準が高い傾向にあります。そのため、事務職で平均以上の年収を目指すなら、都市部の企業の求人を探すといいでしょう。また、都市部の方が地方よりも求人数や種類が多い傾向にあるため、選択肢も広がります。
ただし、都市部は給与水準だけでなく、生活水準も高くなりやすいため、家賃や生活費が高くなる可能性があります。地方から通える距離の都市部や、テレワークが可能な企業を選ぶなど、収支のバランスがとりやすい職場選びが重要です。
都市部によっても給与水準の幅は広いため、しっかり条件を比較して検討する必要があります。
5-2. 資格取得やスキルを身につける
事務職に役立つ資格やスキルがあると、給与手当の付与や、昇給につながる可能性があります。事務職として評価されやすい資格としては、Microsoft Office Specialist(MOS)や簿記検定、秘書検定などがあります。外資系の企業や海外との取引もある企業であれば、TOEICやTOEFLなどの英語関連のスキルが証明できる資格を取得するのもおすすめです。
できるだけ高い年収を目指すなら、自分自身の能力向上も大事です。希望する事務職で活かせる資格やスキルを身に付けて、年収アップを目指しましょう。
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5-3. 大手企業や上場企業で働く
企業規模が大きいと、年収も高くなる傾向にあります。「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、従業員数が10〜90人規模の総合事務員の平均年収は349.48万円なのに対し、従業員数が1000人以上の企業だと、平均年収は494.75万円となっており、約150万円も差があります。
従業員数が多い企業は、それだけ経営が安定しているため、賞与なども安定している会社がほとんどです。そのため、年収アップを目指して転職するなら、企業規模にも着目して求人を探すといいでしょう。
5-4. 残業代で稼ぐ
高い年収を目指すなら、積極的に残業をするのも1つの手です。事務職は、日々の仕事量に変化があまりないため残業が少ない職場がほとんどですが、繁忙期などで残業が発生する可能性もあります。残業があるときに積極的に仕事を引き受けるようにすれば、その分給与に反映されるため、年収アップにつながります。
また、企業によっては残業が多い職場もあるため、あえて残業の多い職場を選ぶ方法もあります。残業がしたくても仕事量が少ない場合は、仕事量を増やしたり、他部署のサポートができたりしないかを上司に相談してみるといいでしょう。
5-5. 事務職以外のデスクワークに挑戦する
きれいなオフィスで働けて、身体への負担が少ないデスクワーク業務の多い事務職に魅力を感じているが、年収の低さが気になる人には、同じデスクワークで高い年収が目指しやすい他の業種を検討してみる方法もあります。
例えば、事務職と同じデスクワークとして、電話応対をメインにして働くコールセンターの仕事は、比較的給与が高い職種として知られています。
事務職のようにデスクワークで、残業があまりなく、ワークライフバランスを保ちやすい仕事は、他にもいろいろあります。デスクワークでしっかり年収も欲しい人は、コールセンターなど他の職種も選択肢に入れて比較してみるといいでしょう。
6. 年収や仕事内容を比較して自分にピッタリの会社で働こう
事務職は、給与所得者全体の平均年収と比較すると、年収が低い傾向にありますが、残業が少ない場合があるためワークライフバランスを大切にできるなど、魅力も多い職種です。収入の低さがどうしても気になる人は、残業しやすい職場や給与水準の高い企業・職種を選ぶなど、高い年収を目指せる職場を選んでみるのも1つの方法です。
希望に合う職場を探すためにも、本記事で解説した年収が高い傾向にある職種や、年収アップの方法をぜひ参考にしてください。
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