事務職の面接でキャリアプランを聞かれたら?例文やプランの立て方について
面接準備
面接時に聞かれる機会の多い「キャリアプラン」。将来、どのような自分になりたいのか、これまで考えてこなかった人はきっと多いのではないでしょうか。こうしたキャリアプランの設計は、自分らしく働ける職場を探す際、大いに役立ちます。また、自分を見つめ直して具体的に立てたキャリアプランは、今後の転職する際などのアピールポイントの一つにもなるでしょう。
今回の記事では、事務職を希望する方に向けて、事務職ならではのキャリアプランや、その立て方などについて解説し、さらに面接で聞かれた場合の例文も紹介。ぜひ、参考にしてください。
< 目次 >
・1. キャリアプランとは?
・2. キャリアプランの必要性と設定するメリット
2-1. 今自分のすべき行動を明確にできる
2-2. 転職で企業とのミスマッチを防げる
・3. 一般事務からステップアップ!専門性の高いおすすめのキャリアプラン
3-1. 営業事務
3-2. 経理事務
3-3. 総務事務
3-4. 貿易事務
・4. 一般事務のスキルを活かしてキャリアチェンジ!経験を活かせる職種
4-1. 秘書
4-2. 営業職
4-3. ヘルプデスク
4-4. コールセンター
・5. 事務職のキャリアプランの立て方
5-1. 現在の自分の状況を整理する
5-2. 将来の理想像を明確にする
5-3. 現実の自分と理想像を近づける計画を立てる
・6. 面接でキャリアプランを聞かれたときの例文
6-1. 新卒の場合
6-2. 事務職未経験者の場合
6-3. 事務職経験者の場合
・7. 自分らしいキャリアプランを設計しよう
1. キャリアプランとは?
一般的にキャリアプランとは、理想とする自身の将来像を掲げ、その将来像を実現するために作成する”経験を積むための具体的な計画”を意味します。
同じ会社でずっと働き続けることを重要視する人もいれば、転職や独立も視野に入れる人もいるなど、理想の働き方は人それぞれ異なります。キャリアプランの設計は、自身がどのような人生を歩んでいきたいのか見つめ直すきっかけにもなり、同じ会社で働き続ける場合、就職先や転職先を選ぶ際の参考になるでしょう。
また、キャリアプランに似た言葉として、「キャリアビジョン」という言葉もあります。キャリアビジョンは、仕事や人生を通じて”将来的はこうなりたい”など理想像を指します。つまり、キャリアビジョンを実現するために必要となるのが、具体的なキャリアプランです。
2. キャリアプランの必要性と設定するメリット
キャリアビジョンの実現に向け、必要な経験や計画を見つめ直すキャリアプラン。しかしなぜ、企業面接などで重要視されるのでしょうか。ここでは、キャリアプランの必要性と、設定するメリットについて解説します。
2-1. 今自分のすべき行動を明確にできる
将来像を加味してキャリアプランを考えると、自身のやりたい仕事が明確になります。理想像に近づくための「今すべき行動」がはっきりとみえてきます。そうすれば日々を効率的に過ごせるようになるでしょう。
キャリアプランといった長期的な目標を立てると、仕事を含む日々の行動が自身のキャリアにつながっていると実感でき、自身のモチベーションも上がります。就職や転職活動中に漠然と求人を探すのではなく、キャリアプランを基にして行動すれば、自分らしく働ける職場をスムーズに探せるでしょう。
2-2. 転職で企業とのミスマッチを防げる
就職や転職活動中の面接でキャリアプランを聞かれる理由に、企業と応募者のミスマッチ防止が挙げられます。
ここで言うミスマッチとは、例えば、
・応募者が職務内容としてデータ入力業務のみを希望しているものの、企業が応募者に対し、将来的には電話対応などの業務についてもお願いしたいと思っているケース
・コラムの”編集”を希望している応募者に対して、企業がコラムの”執筆”を依頼したいと考えているケース
などが当てはまります。
このようなお互いの希望に乖離があるなどのミスマッチを防ぐためにも、応募者による具体的なキャリアプランの提示が大切になります。面接時に行うキャリアプランの擦り合わせは離職の防止にもつながるため、企業はとても重要視しているのです。
3. 一般事務からステップアップ!専門性の高いおすすめのキャリアプラン
一定の一般事務を積んだ方は、ステップアップとして、より専門性のある事務職を目指すことが可能です。ここからは、一般事務を経験した場合のおすすめのキャリアプランとして、専門性の高い事務職を紹介します。
3-1. 営業事務
営業事務は営業職のサポートとして、受発注や見積書・請求書の作成、売掛金の管理、問い合わせ対応などをする事務職です。一般事務で培ったPCスキルやマルチタスクの経験が活かせます。
営業事務では、顧客や取引先とのやりとりが増えるため、一般事務の経験の他、コミュニケーションを取りながら接客が出来る人を採用したいという会社が多い傾向にあります。また、資料作成なども担当するケースもあるため、MOSなどの資格があると有利です。
3-2. 経理事務
経理事務は、入出金管理や帳簿作成など、企業の経理業務全般を担う事務職です。一般事務よりも数字を扱う頻度が増えるため、基本的なPCスキルがあるだけではなく、数字やスケジューリングに苦手意識がない人に適しています。
企業の日々のお金の管理や決算に関する業務に携わるため、日商簿記3級以上の経理スキルがあると転職に有利です。
3-3. 総務事務
総務事務は、備品の発注・管理やオフィス・建物の管理、社内イベントの企画運営など、社員が業務に専念できるように広い範囲でサポートする仕事です。人的余裕のない企業では、人事・労務・広報などの仕事も総務事務が担うケースもあります。
PCスキルだけでなく、一般事務よりも広い範囲の業務を担当する可能性があるため、臨機応変な対応が求められます。
3-4. 貿易事務
貿易事務は、輸出入取引が必要な企業で受発注管理や通関手続きなどをする事務職です。一般事務で身に付けたPCスキルやコミュニケーション能力が活かせます。
さらに、貿易事務では、海外の取引先とのやりとりや通関手続きで英語が必要になる場面もあるため、ある程度の英語力も必要です。輸出入中のトラブルに対応できる調整力も求められます。また、貿易事務への転職活動では、貿易事務検定の資格を持っていると有利です。
4. 一般事務のスキルを活かしてキャリアチェンジ!経験を活かせる職種
一般事務のスキルは、事務職だけでなく他の職種でも活かせます。そのため、一般事務経験者のキャリアプランでは、キャリアチェンジも視野に入れてみるのもいいでしょう。
ここからは、一般事務のスキルを活かせるおすすめの職種を紹介します。
4-1. 秘書
秘書は、企業の経営層や管理職などの特定の個人の業務をサポートする仕事です。担当する人の嗜好、特性などを把握し、スムーズな業務ができるように環境を整えます。
一般事務で身に付けたビジネスマナーやPCスキルが活かせるだけではなく、細かい気遣いやサポート役が得意な人に適した仕事です。また、企業の中枢を担う人物をサポートする場面が多いため、秘匿性の高い情報を取り扱います。重要な情報を知ってしまったときでも、周囲の人に安易にしゃべらない自己管理能力の高さも必要です。
4-2. 営業職
事務職を経験している人の中には、コミュニケーション能力を活かして営業職に転職したいという人もいます。裏方の仕事が多い事務職よりも、お客様から直接感謝されたり、頑張った分だけ稼げる成果給があったりするのが、営業職の魅力です。営業職で自分らしく働けそうだと感じるのであれば、思い切ってキャリアチェンジするのもいいでしょう。
営業職へのキャリアチェンジを視野に入れるなら、一般事務から営業事務を経験し、ゆくゆくは営業職に就くというキャリアプランを立てて挑戦するとスムーズです。一般事務や営業事務の経験は、営業の業務に活かせます。
4-3. ヘルプデスク
一般事務で身に付けたPCスキルや電話応対スキルなどが活かせる仕事として、ヘルプデスクがあります。ヘルプデスクは、電話応対を通じて、社員やお客様をサポートする仕事です。
基本的には、社員からの社内システムに関する問い合わせを対応しますが、社外の製品購入者に操作方法の案内やトラブルの対処法も案内します。社内外の困っている人をサポートする役割があるため、人から感謝される仕事がしたいという人に向いています。
ヘルプデスクでの電話応対では、パソコンの操作をともなう内容も多く、基本的なPCスキルを持っている一般事務経験者のキャリアチェンジにおすすめです。
4-4. コールセンター
一般事務で身に付けた電話応対スキルやPCスキルは、コールセンターの仕事でも活かすことができます。コールセンターでは、お客様からの問い合わせ対応や注文受付、キャンペーン案内などの情報発信を中心に電話応対業務を行っています。
コールセンターでの仕事は比較的収入が高いうえに、アウトバウンド(発信業務)の場合はインセンティブがある職場も多いため高収入を狙える可能性があります。さらにシフト制なので働き方の自由度が高く、プライベートとのバランスがとりやすいため、一般事務からキャリアチェンジする人も少なくありません。
コールセンターでは、正しい敬語やクレーム対応などのスキルも身につきます。お客様と良好な関係を築くことができる顧客対応力の向上も目指せるので、一般事務の経験を活かしてキャリアチェンジしたいという人におすすめの仕事です。
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5. 事務職のキャリアプランの立て方
就職や転職において、今後の自分の生き方について考えるときに欠かせないキャリアプラン。何から考えていけばいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここからは、キャリアプランの具体的な立て方について解説します。
5-1. 現在の自分の状況を整理する
キャリアプランを立てるならまずは、今持っているスキルや仕事内容に対する満足度や不満について把握しましょう。過去の経験から自分の得手不得手や好き嫌いなどを整理し、自分を分析するのも重要です。
キャリアプランの設定には、自分の得意分野が今の仕事に活かせているのか、プライベートとのバランスは上手くいっているのかなど、現在の状況が理想とどのくらい差があるのかを把握する必要があります。
5-2. 将来の理想像を明確にする
現状把握ができたら、将来どうなっていたいかを考えます。自分が30歳、40歳、50歳になったときにどんな働き方や生活がしたいかを明確化しましょう。結婚や子育てなど、環境の変化があったときの働き方や収入はどのくらいもらっていたいのかなど、具体的な理想像を考えます。
理想像を具体的に考えておけば、キャリアプランを細分化して考えられます。より細かくキャリアプランが立てられれば、実際に行動に移しやすくなるので、より理想像の実現に近づくでしょう。
5-3. 現実の自分と理想像を近づける計画を立てる
現在の自分の状況と理想像が明確になったら、理想に近づくために足りないスキルを整理し、身に付けるためのプランを立てます。計画倒れしないように、達成可能なスモールステップを積み重ねるように計画を立てるのがポイントです。
キャリアプランを立てるときは、プライベートでの出来事や社会情勢がどのように変化していくのかによって生き方や理想が変わる可能性も考えておかなければなりません。その都度、状況に合わせて軌道修正ができるように、無理のない計画を立てるのも大切です。
6. 面接でキャリアプランを聞かれたときの例文
採用のミスマッチを防止するため、求人募集をしている企業にとっても転職希望者のキャリアプランは重要な情報です。そのため、面接時にキャリアプランを訪ねるケースも多くあります。
ここからは、事務職の面接でキャリアプランを聞かれた場合の回答として、新卒・事務職未経験者・事務職経験者ごとに例文を紹介します。面接対策としてぜひお役立てください。
6-1. 新卒の場合
就職の経験がない新卒の場合は、アルバイトの経験や自分の強みなどを含めたキャリアプランを伝えると効果的です。以下の例文を参考にしてください。
例文:
事務職として社内での信用を得られる社員となり、新人育成などを任される存在を目指します。理由としましては、学生時代にアルバイトで塾の講師をしていた経験から、新人や後輩の教育で御社に貢献できると思うからです。
勉強が好きという点が私の強みでもあるため、入社後には業務スキルを身に付けるだけではなく、MOSの資格取得や簿記検定取得など、スキルアップも目指します。1年後には1人で業務を任せてもらえるようになり、さらに新人教育もできるような人材になれるように努力していきます。
6-2. 事務職未経験者の場合
事務職未経験の場合、面接を受ける会社がどのような業務に力を入れているかをリサーチし、回答に含めるといいでしょう。また、事務職に就くためにどう努力しているかをアピールするのもポイントです。以下の例文を参考にしてください。
例文:
事務職として高いスキルを身に付け、御社の業務効率を向上させられる人材になりたいです。また、明るい社風が魅力である御社では、これまでの営業職で培ったコミュニケーションを活かし、周囲の方と連携して職場環境を支える存在になれると確信しています。
まずは事務職としての業務に慣れるためにも、現在パソコンスキルや電話応対をテーマにしたオンラインセミナーなどに積極的に参加し、勉強しています。3年後には事務職でも頼りになる存在として、新人や後輩の教育にも貢献したいです。
6-3. 事務職経験者の場合
事務職経験者は、これまでどんなスキルを身につけてきて、どのように活かせるかを回答に含めるとよいでしょう。以下の例文を参考にしてください。
例文:
将来は営業事務として営業職の業務効率向上や成約率向上に貢献できる人材になりたいです。一般事務を経験してきた中で、基本的なパソコンスキルやコミュニケーションスキルには自信があります。お客様とのコミュニケーションを円滑に行い、営業活動に役立つ資料作りなどにも率先して取り組み会社に貢献したいです。
3年以内には、営業事務として営業職に信頼される存在となり、プレゼンテーション資料の作成や新人教育などにも携わりたいです。
7. 自分らしいキャリアプランを設計しよう
キャリアプランは、就職だけでなく人生においても役に立ちます。将来どんな自分になりたいのかを考えて、自分らしいキャリアプランを設計してください。
また、事務職の経験を活かしてキャリアチェンジするのも1つの道です。コールセンターでは、今まで培ったPCスキルや電話対応スキルを活かせるほか、高収入を目指せる可能性があります。さらに、シフトの自由度が高く、正社員へのキャリアアップも目指せる点は大きなメリットです。
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